接近する「デザイン」と「人類学」。企業の「自己変容」はいかにしてもたらされるか?──メルペイ・松薗美帆×メッシュワーク・水上優
「デザイン」と「人類学」は、お互いの領域が溶け合うかのように、相互に参照しあっている。
近年、人類学者がデザインのフィールドで活動する光景を目にすることが増えた。一方、デザイナーが人類学から学び、インスピレーションや機会を得ようとする動きも増えている。
参考:すべてのデザイナーのかたわらに人類学者を――人類学者・中村寛【連載:デザインと人類学のフィールドノート】
デザインと人類学、両者を横断して見たとき、“デザイン”はいかに捉え直されるのだろうか。
designingではこの問いに対するヒントを得るべく、「何がデザインなのか」を問い直すイベントシリーズ「ANY by designing」の第1回として、イベント「『デザイン』と『人類学』その輪郭をなぞる」を開催。デザインと人類学の“間”を模索する、メルペイUXリサーチャーの松薗美帆、メッシュワーク共同創業者・人類学者の水上優が登壇した。
前掲の記事で人類学者の中村寛が触れている、「デザインと人類学とが互いの領域から逸脱して、一緒になにごとかを生み出す」という関係性は、いかにして構築できるのだろうか。「デザイン」と「人類学」がせめぎ合う現場で試行錯誤を重ねてきた二人に、これまでの軌跡を聞いた。
人類学がもたらす価値は「客観的な観察」ではない
まずイベント冒頭では、メッシュワーク共同創業者の水上から、人類学を学び、その視点をビジネスに接続しようとする試みについて語られた。
2022年4月に設立された同社は、「人類学者の目をインストールする」をミッションに、人類学の視点を取り入れたアプローチを軸に個人や組織に伴走している。企業への研修、新規事業開発などでのリサーチ支援、企業顧問としての定期的な対話、個人に向けたセミナーやゼミなどを主な事業とする。
もともと水上は、京都大学大学院の修士課程で「エチオピアの鍛冶職人の技法」をテーマに文化人類学の研究を行っていた。その後、UXコンサルティング事業を手がけるビービットで、研究の過程で培ってきた知見を生かした方法論の開発を担当。しかし、既存のコンサルティングの枠組みと、人類学の思考や態度には乖離があると気づき、メッシュワークの創業に至ったという。
水上「たとえば『人類学の視点で数日間リサーチして、深い洞察を集めてください』といった案件は、うまくいかないことが多いんです。なぜなら人類学のフィールドワークや参与観察は、既存のフレームの中で最大の効果を発揮するための方法論というよりも、一見非効率に見える手法によって、自分のフレームを解体していく『態度』のようなものに近いためです。
前もって枠組みを設定し、短期的で効率のよい成果を求めるビジネスや企業活動の手法と、時間をかけて自らの枠組みを解体しようとする人類学は、前提となる問いの立て方やアプローチの方法が全く異なっている。そのギャップにいかに折り合いをつけるか、という課題にメッシュワークは取り組んでいます」
では、「人類学の視点」とは具体的に何を指すのか?水上はその中核を「客観的にではなく主観的に対象に向き合い、それによって自身の価値観が揺さぶられて、問いや認識がアップデートされていくプロセス」に見出す。
水上「人類学が提供できる価値は、客観的な観察をしてより多くの情報を集めることではなく、『他者に出会うことによって、自分の見方が変化する』という経験にあると思っています。私たちはそれをいかにして、企業的な文脈の中で実践できるかを追求しているんです。
たとえば、とある組織開発のプロジェクトでは、社員と一緒にフィールドワークをしたり、『観察する』ということについて研修を実施したり、どうすれば人類学から学んだ知見を活かせる組織をつくれるかを議論したりしています。それによって、利益を出しながら、主観的に対象に向き合い、プロジェクトに携わる社員自身の価値観が揺さぶられることを可能にする組織形態やプロジェクト設計を模索しているんです」
UXリサーチャーは「思い込み」を覆す
一方、人類学をバックグラウンドにUXリサーチャーとして働きつつ、現在は大学院でデザインと人類学の研究を行っているのが、メルペイの松薗だ。
松薗は学部時代、国際基督教大学で文化人類学を専攻し、島根県津和野町などをフィールドに調査を行っていた背景を持つ。そして現在は、メルペイでUXリサーチを手がけながら、社会人院生として、北陸先端科学技術大学院大学(以下、JAIST)で博士前期課程社会人コースにも在籍している。
松薗が「UXリサーチャー」というキャリアを選んだ背景には、新卒入社したリクルートで女性向け求人・転職サイト「とらばーゆ」のプロダクトマネージャーを担当していた経験があるという。事業やデザインの方向性について検討する上で、ユーザーインタビューを何度も実施した。
そして、この時に自分の思い込みを覆されたこと、そしてその体験に対して「人類学のフィールドで遭遇したことと似ている」と感じたことが、UXリサーチャーという仕事に興味を持つきっかけになったという。
松薗「インタビューを通じて、『自分の価値観が変わっていく』経験を積み重ねることが、UXリサーチャーという職能において重要だと考えています。ものづくりをする際の思い込みは、時にプロダクトの価値を毀損するリスクにもなります。それに気づき、自分が変わっていく体験を提供することが、UXリサーチが生み出しうる価値の一つだと思っています」
異質馴化と馴質異化──“人類学的な態度”とは?
人類学の知見をもとに活動する水上と、UXリサーチを職能とする松薗。両氏の共通点は、「他者との出会いによって、自分の見方や価値観が変わっていく」ことを重視する点だ。
だが、ここで松薗は「私はデザイナーでも、人類学者でもありません」と留保を加える。たしかにUXリサーチはデザインに寄与し、その過程で人類学のフィールドワークに類似した体験をする。だが、自分はそのどちらでもない、あえて言うならば“人類学的なデザイナー”に近いのではないかと語る。
松薗「人類学者の中にいると、私はデザイナーに近い考え方をしていると感じます。一方で、デザイナーの中にいると、直接手を動かしてものやサービスをつくるわけでもない……というのが私の“リサーチャー”という立ち位置なんですね。
この話をJAISTの私の指導教員である、文化人類学者の伊藤泰信先生にしたら、『松薗さんは“人類学的なデザイナー(anthropological designer)”なんじゃない?』と言われたんです。それ以降、もしも人類学的なデザイナーというものが存在するとして、人類学的なデザインとは何をすることを指すのだろう、と考えるようになりました」
松薗によれば、“人類学的なデザイナー”の果たす役割としては、以下の2つが考えられる。
1つ目は、デザインによって、長期的に変化していく私たちや社会を捉えることだ。デザインは、形になって終わりではない。たとえば松薗がメルペイで担当する決済領域においては、ここ数年でスマホ決済が一気に広がり、個人の行動や社会のトレンドがダイナミックに変化した。デザインによって私たちや社会がどのように変化していったのか、そしてそれは望ましい方向性なのか。そうした視点で長期的に捉えながら、時には軌道修正していくことも必要となると松薗は語る。
そして2つ目は、組織に“人類学的な態度”が取り入れられるようデザインすること。この“人類学的な態度”を説明するにあたって、松薗は伊藤氏が使用している“Making the strange familiar and the familiar strange”という言葉を引用する。
この言葉には二つの意味が含まれる。一つは、「異質馴化(making the strange familiar)」だ。「一見すると不可解な他者のロジックを私たちにとって理解可能な形に翻訳する」という意味を持つこの言葉は、たとえば異なる文化圏にフィールドワークとして調査に入り、なぜこういった行動を取るのかを理解して記述することを指す。
もう一つが、「馴質異化(making the familiar strange)」だ。 言い換えれば、異文化の視点から「私たちが当たり前だと思っていること」をフレッシュな目で見直すことを指す。
「人類学ではフィールドワークを通して、他者の目から見た世界を知り(異質馴化)、翻って自分自身を改めて見つめ、出会い直す(馴質異化)」。そして後者の馴質異化こそが、“人類学的な態度”やリサーチという営みを考える上で重要なのではないかと松薗は語る。
松薗「異文化の人々の立場から自分を見つめ直したときに、『私はこんなことをしていたのか』とハッと気づく。思い込みがひっくり返される。それを馴質異化と呼ぶと私は解釈しています。
人類学やリサーチという言葉を聞くと、わからないことを理解できるようにする営みをイメージする人が多いでしょう。しかし、先ほど『とらばーゆ』の例でお話したように、自分が知らずに持っている思い込みに気づくことも大事なんです」
- “Making the strange familiar and the familiar strange”
伊藤泰信, 2017,「エスノグラフィを実践することの可能性──文化人類学の視角と方法論を実務に活かす」『組織科学』51(1): 30-45.
この話に同意しながら、とあるメーカーでの研修を水上は紹介した。研修では、「自分たちのプロダクトを最も“使っていなさそうな人”に話を聞いてみてください」というお題を提示。高齢者や子供にインタビューしに行った社員が、思ってもみない場所で自分たちの製品が使われていることを発見したという。
水上「都心に店舗を構えている企業の製品でも、意外と地方のファッションチェーン店で特売品が販売されて、おばあちゃんが使っていたりするんです。それに驚いたということは、『自分たちのビジネスはこういった人たちに届けているはずだ』という、言語化されていない思い込みがあったはず。想定しなかった他者と出会い、そうした思い込みに気づくことも、自分自身を改めて見つめ、出会い直す一つの形だと思います」
さらに、製品やサービスの使い手だけでなく、その人を取り巻く人間関係や生活環境を知ることで、自己変容につながる気づきが得られるケースが多いと水上は続ける。
水上「製品やサービスを使っている人の周りには、家族や友人、同僚など、たくさんの人がいます。そうした関係性の網目の中で、それぞれの状況で製品やサービスを使っているはず。客観的なデータを眺めるだけではなく、具体的な経験を目の前にいる人に語られるのを聞き、自分でも経験する。そうすることで、実感とともに、知らなかったことに気づくことができると思うんです。
外側にいる存在に気づくことで、“そんなことを考えてもいなかった自分”が更新される。そして、いままで見えていなかったものが見えるようになる。これが人類学的なプロセスを通じてもたらされる『自己変容』だと思います。そして、自分が変容しなければ見えない人、見えない物事の側面を知ることは、複雑な問題を解決したり、何かをつくったりする際に重要だと思います」
松薗によると、メルペイでも似たようなケースがあったという。同社では、プロダクトマネージャーが実際にフィールドワークを行うこともある。そうして地方都市でフィールドワークして帰ってきた後に、「自分たちがものづくりをしている時の感覚が、いかに思い込みにとらわれていたかに気づいた」と語ったことがあるという。
松薗「重要なのは、自分たちの当たり前が、他の人から見ると異質であると知ることなんだと思います。今まで知らなかった自分たちに気づき、変容する経験を繰り返していく。そのプロセスを設計することが、“人類学的なデザイン”の力であり、私が担うべき役割なのではないかと思います」
人類学はいかにしてデザインに接近するのか?
UXリサーチャーとしての自己のあり方を通じて、“人類学的なデザイン”という概念について考えてきた松薗。一方で、人類学を軸に活動する立場として、デザイナーと一緒にものを生み出すあり方を水上も模索してきたという。
その具体例として、デザイナーの高橋真美氏と共創した、メッシュワークのロゴデザインプロジェクトのプロセスを紹介してくれた。
「メッシュワーク」という言葉は、人類学者のティム・インゴルドが提示した概念であり、「その都度の状況や環境に即応しながら蛇行的に、着実に歩みを進める態度」を指す。ある目的に向かって最短最速を目指す、ゴールからの逆算思考が「ネットワーク」的な思考だとすれば、「メッシュワーク」的な思考とは、予期せぬ他者と出会いながら目的地を持たずに進む徒歩旅行のようなものだという。
だとすれば、一般的なロゴデザインの手法は「メッシュワーク」的ではない。発注者たるクライアントが、デザイナーにコンセプトを共有する。それをもとにデザイナーはいくつかのロゴを考案して、クライアントに提示して選んでもらう……こうしたリニアなプロセスではない、メッシュワーク的なロゴデザインの手法やプロセスを取れないかと考えた。
メッシュワークがデザイナーの手法を学び、かつデザイナーも人類学の手法を学ぶ。徒歩旅行のように回り道をしながら、双方向に影響を与えながらデザインする方法とはいかなるものか……そのプロセス設計に水上は頭を悩ませた。
水上「そこで、私たちは一緒にフィールドワークすることにしました(笑)。伊豆半島の宇佐美という街を訪れて、歩きながら写真を撮ったり、フィールドノートを取ったり、GPSで歩いた軌跡のデータを取ったりしたんですね。これにより、まずは普段、人類学者がどのような目線でフィールドワークをしているのかをデザイナー側に体験してもらいました。
続いて、それに答える形でデザイナーの高橋さんがワークショップを企画。デザイナーがいかに形をつくっていくのか、今度は我々が一緒に体験しました」
ここで水上が経験したのは、「主客を揺るがすような体験」だったという。一緒にフィールドワークやものづくりをするプロセスを経ることで、受発注の関係性が揺らいだ状態でデザインが生成される。それによりお互いが変容し、人類学を軸に活動する自分たちの中でも、デザインという営みについての理解が深まっていく感覚があったという。
水上「人類学的なプロセスは、ロゴをデザインする過程でも実践できるとわかりました。そこで重要なのは、お互いに変化しようする、変化を許容するデザインプロセスをあらかじめ設計しておくことです。
発注主と人類学者、あるいはデザイナーが信頼関係を築き、長期にわたって変容していくプロセスに合意する。そして、組織やプロジェクトの人が変容していく過程に、人類学者が伴走していくことが大切なのだと考えています」
「デザイン」と「人類学」が協働していくために
しかし、企業活動の中でデザインプロセスや「自己変容」に価値を置くプロジェクトを試みるにあたっては、当然ながら困難もある。人類学者と密に連携してお互いにものづくりを進めていく試みについて、松薗は率直な難しさを語る。
松薗「企業にいる身としてまず思うのは、『上司にどう説明しようかな』でしょうか。プロセスが面白くて、新しいものが生まれる予感がするとして、それをいかに周囲に説明して巻き込んでいくかでつまづくと思います。とりわけインハウスのデザイナーは常にリリースに追われていたりして、時間や予算に余白を持ったプロジェクト設計は難しいとも感じますね」
この意見に頷きながら、水上は「私たちも、組織にいかにして働きかけるか、という話に着地することが多い」と答える。企業組織のKPIのように、合理性や一定の目的に基づいたシステムが、社員が変容するプロセスを許容しにくくしている。それを踏まえて、いかにプロジェクトを設計するかが、クライアントとの協働においては重要になるという。
一方で、事業会社に所属する松薗は、「人類学的なデザイン」によって「組織に“人類学的な態度”を取り入れること」が自らの役割だと語る。プロダクト開発に関わるステークホルダーとともに自分たちを見つめ直し、一緒に変わっていこうとする場をつくることが重要になる。たとえば、クレジットカード「メルカード」の立ち上げにUXリサーチャーとして携わった際は、以下のようなワークショップを実践したという。
松薗「まず、対象とする顧客をリサーチして、ペルソナを定義するワークを行いました。これはどちらかといえば、顧客を理解する『異質馴化』だと捉えています。
さらに、『なぜ私たちがこのプロジェクトをやるのか』『個人的にクレジットカードにどんな想いや経験があるのか』、このような問いをプロジェクトメンバーに投げかけ、対話を通して自分たちを見つめ直し『馴質異化』が起こるきっかけを作りました」
こうした関わり方をすることで、デザインの方向性が固まっていくこともある。たとえば、チーム内で「なぜ私たちがこのプロジェクトをやるのか」という対話を重ねて出てきた言葉は、「これまでにない」「すごくかっこいい」「アップデート」「新しい挑戦」など。どちらかといえば、“攻める”言葉が多かったという。
しかし、顧客インタビューから出てきた言葉は意外なものだった。「安心して使いたい」「ちょっと良い思いがしたい」「お金とあまりうまく付き合えていないから、もうちょっとポジティブになりたい」など。総じて、「苦手なものをなんとかしたい」という想いから出た言葉が並んだ。
顧客と自分たちの間には価値観のギャップがある──この認識は、プロダクトの立ち位置と、「どれくらい歩み寄ったデザインに落とし込んでいくか」を考える上で重要な前提情報になったという。
松薗「この事例でも、デザインをする自分自身を見つめ直して、『私たちはどういう存在なんだろう』と、もう一度気づいていくことが大切だと思いました。そして、私の役割は『顧客のことを調べることを通して、私たちのことも知る』を繰り返しながら、馴質異化のプロセスをファシリテーションしていくこと。そこに“人類学的なデザイナー”として関わりしろがあると思っています」
“人類学的なデザイン”と、デザインからの要請に応えようとする人類学。アプローチは異なるものの、改めて、人類学が提供しうる付加価値とは何なのか?──イベント終盤に会場から挙がった質問に二人は答える。
水上「メッシュワークが掲げる『人類学の目』とは、やはりプロセスのことだと思います。他者と出会い続けることによって、自分が変えられると認識すること。それが実は日常でも起きていると知ることで、自分のフレームの外で起きていることがわかるようになっていく。そのような経験を得ることが新しい価値を創造するために大切なのだと思っています」
松薗も同意しながら、「UXリサーチとして実施するインタビューは1時間ほどで、人類学のフィールドワークと比べると相当短いわけですが、それでも誰かの言葉が心に残ったり、その人の困りごとが引っかかり続けることがある」と語る。そうした経験をすると、ものづくりの担い手に「このような体験は避けたい」という倫理観や、「自分がこうしたい」という衝動が生まれてくるという。
そう考えれば、人類学が提供しうる価値とは、独りよがりな成功や短期的な利益追求といった形ではなく、「他者のために何かをする」という根源から動けるようになるきっかけを生み出すことではないかと水上は問いかける。それに対して、最後に松薗はこう答えた。
松薗「他者のやりたいことが、いつの間にかそれは私のやりたいことになる。それがデザインにもたらす人類学の力なのかもしれません。そして、『私ってこうだったんだ』と私自身が知り、気づくことで、少しずつ変容していく。私もそのプロセスを実践できるように、もっと深めていきたいと思います」
「デザイン」と「人類学」という一見するとニッチなテーマに対して、今回のイベントは満員御礼。デザイナーや人類学者だけでなく、さまざまな事業領域で悩みながらも手探りで新たなデザインや人類学の実践方法を探る人々が集まり、会場は熱気に溢れていた。
「ものづくりをする自分が変わる」という、ともすればプライベートな出来事こそが、より良いデザインを生み出す原動力になっていく。その契機をもたらす人類学の視点を、いかに事業や企業組織に取り入れていくか。その論点やフレームワークが提示された本イベントは、「人類学」と「デザイン」がお互いを参照していく上での立脚点となっていくはずだ。